最後の最後まで、どうなるかわからない!
こんなに先が読めないドラマは初めて!
見始めは、どちらかというとコメディドラマだと思っていたけれど、途中から謎が謎を呼び大どんでん返しの連続!
これって、最終回の結論をここで述べてしまってもいいのだろうか?と迷うくらい先が読めなかった。
だから、どうなるの?どうなるの?と先が気になってしょうがない!
完全なるネタバレは控えますが、最後までドキドキしながら楽しんでみたい方は、
ここでクローズすることをお勧めします!
そんな中国時代劇推理ドラマ『六扇門(りくせんもん)』のいくつかの謎を解きながら、まさかの最終回を一緒に見ていきましょう!
六扇門の謎① 申力行が追っていた次々と起こる殺人事件!結局犯人は誰なの?
はじめは、一人の宦官が顔を潰され殺された事件が発生するところからの始まりでした。
前半は、殺人事件の捜査というよりは、六扇門へ入りたい申力行とそれを阻止する父親の闘い!?が表立っていたので、事件についてはぼやけてしまっていたかも。
ドラマを見ながら、あれこの人誰だっけ?なんで拷問されてるの?と見返ししないと覚えていないことが多々あった!
ということで、殺人事件の真相をまとめてみました!
殺された宦官の正体は、元後宮で皇帝の元で働いていた宦官の江陵。
江陵は、時折宮廷で入手したお宝を質屋へ入れていました。
あるとき、質屋を運営する万柳のはお宝を独り占めしようと江陵を殺します。
しかし、江陵は20年前の疫病発生時に亡くなっており、まさかの2回目の死だったのです。
さらに、江陵の死因は首元に刺さった針が直接の原因だということがわかります。
いわゆる冤罪だったわけですね。
真犯人を針を身体に打ち込む特異な技を持つのは錦衣衛の劉進。
錦衣衛といえば劉吉配下となるので、江陵は何かしら秘密を握るのではないかと捜査を進めていきます。
そんな中、皇子の教育係・曹淵が申力行の家に突然やってきて、真相を告げに来ます。
- 斉王が江陵を狙っている。そのため、劉進を護衛につけたので犯人ではない。
- 張世傑は劉吉の間者ではなく、張世傑の妻の兄こそが劉吉の屋敷に送った斉王の間者である。
そう言い放って去る曹淵は何者かに殺害されてしまい、現場に駆けつけた力行は錦衣衛に逮捕されてしまいます。
次々と起こる殺人事件。
劉吉たちの仕業だと思い実行犯の劉進を追っていた申力行ですが、実際の犯人はまさかの斉王の間者単青だったのです。
でも、その理由がわからないんですよね。
江陵の偽物を殺すことに何の得があるんだろう。
錦衣衛の劉進は、自分に向けられた容疑を晴らすため、真犯人である斉王の間者単青を捕まえます。
単青が捕まってしまったことで、斉王の化けの皮がポロポロとはがれていくのです。
ある意味、斉王の本当の姿をさらけ出していく為の伏線としてこの殺人事件は存在したのかもしれません。
初めにあまりにもいい人過ぎたのを、逆に怪しむべきだったんだなぁ・・・
今更ながらに思いました(笑)
六扇門の謎② 江陵が2回も死んだ理由!それは皇后の悪事が原因だった!そしてもっと驚いたことに・・・
次に、この事件の謎である江陵の2度の死について紐解いていきましょう。
江陵の死は、1回目は生き延びており当時の疫病についての資料はすべて紛失。
(故意に処分されたのでしょうが、誰が処分したのかははっきりしていません。たぶん皇后・劉吉たちの仕業かと思いますが・・・)
そして、2回目の死は、本物の江陵が皇后の目をくらますために偽物を仕立て上げ、偶然殺されたもの。
何故皇后の目をくらますために死んだことにしなければならなかったのか。
それは、皇后の秘密を暴露する可能性があるから。
江陵は、20年前に同時に出産した万貴妃の皇子を殺すよう皇后から命じられていたのです。
そして、口封じのために第一皇子の側近たちはすべて疫病にかかって死んだことになっています。
初回から斉王の暗殺を企てる悪役としてドラマに君臨している皇后ですが、我が子を皇位に就けるために他の皇子を亡き者にするとは・・・。
しかし皇后の残虐さは、これだけにとどまりません。
まさかのまさか、皇后は自分の悪事が発覚することを恐れ、皇帝をも毒殺してしまいます。
これにはかなり驚いた!
皇后は、愛する息子のためと言いながら自分のことしか考えていないですよね。
この母親がいることで、皇太子がむくわれない!
皇太子よ、目を覚ましてくれ!と感じる場面でした。
六扇門の謎③ 皇子は実は生きていた!
さて、数々の謎を解き明かしながら発覚する大どんでん返し!
おもってもみない展開に、またもや驚かされます!
それは、毒矢に射られ行きながられないと悟った江陵の最後の一言。
『万貴妃の子は実は生きている』
江陵は、皇后の命令とはいえ皇帝の血筋を殺すにはしのびす、当時近衛兵だった張永へ預けて逃がしていたのです。
その張永の足取りをたどり、たどり着いた結末は・・・
張永の正体を突き止める為に捜査を進めた申力行は、張永の正体が父親・申梓木であったことにたどり着きます。
まさか!(何度目のまさかだろう・・・)
申力行は、第一皇子だったのです。
申梓木が、息子の士官を拒み、必要以上に農民として暮らし結婚することを強要していたのは、これが原因だったんですね。
自分の結婚も諦め、皇子を守るために、実力があるにもかかわらずそれをひた隠しにして六扇門の長官に収まっていた申梓木の忠誠心と愛情を感じます。
私の中では、一番死んでほしくなかった人。
非常に残念です。
悪役たちの最後はいかに?予想もつかなかった斉王の正体!
斉王の正体。それは自分本位でしか物事を考えない冷酷非道で残虐な人間でした。
自分の愛する女性であった単青を利用し、皇帝から遣わされた見張り役を誘惑させり・・・
敵側に捕まったら辛い思いをさせるという理由で途中で殺害しろという処分命令を下したり・・・
なんて、自分勝手なんだろうか。
王位につかなければ、自分は排除されるという危機感から最後はどんどん本性があらわになっていきます。
皇太子の即位で退路を断たれた斉王は、張強の妻を殺し息子を人質にして脅迫することで、軍を掌握。
張強も、昔ながらの友人だったはず。
申力行は斉王の非道な行いに嫌気がさし、蘇溢清と共に逃げようとしますが、蘇溢清は斉王を裏切ることができません。
もともと、申力行の父を殺した単青のことを隠しとおした蘇溢清の行動には、まったく共感できず。
この二人のラブロマンスは消えましたね(笑)
蘇溢清が、なぜ斉王の凶悪さに気が付かないのかと不思議でしょうがない。
しかし、蘇溢清に刺された斉王が最後に見せた、いく数もの矢から守る蘇溢清への愛情には、本当に単青もその娘蘇溢清をも愛していたんだなと感じることが出来ました。
周りにいる者を踏み台にして階段を上り続けた斉王は、最後には自分の愛を守って亡くなったのです。
まさかまさかの連続!『六扇門』驚きの最終回!新皇帝の座は誰の手に!
熾烈な帝位争いの末、皇帝の座を継いだのは、まさかの皇太子でした!
候補としては、斉王、第一皇子である申力行、皇太子の3択!
私の中では、最終的には申力行が王位を継ぐのかな?と思っていた矢先に、第一皇子の存在を公表しようとする皇帝を皇后が毒殺してしまったのです!
あくどすぎる・・・皇后。
けれど、最終回で後を継いだ皇帝 朱祐樘が、びっくりするほどいい采配を振るいました。
今まで母親である皇后や劉吉のいいなりだったのが嘘のよう!
まずは、第一皇子の存在を打ち消し自らが真の皇帝だと証明するために親征し、斉王を倒します。
そして、都に戻り劉吉らを朝廷を乗っ取ろうとした罪で投獄します。
師と崇めた劉吉の耳元で、
『師弟の縁もここまでだ』
とささやく場面に、私の脳内にまさか!がでました(笑)
皇太子を皇帝の座に就けるべくして尽力してきた劉吉たちにとっては、寝耳に水だったことでしょう。
そして、もう一つのまさか!
父であった先帝の死を疑った朱祐樘は、母が作った汁ものを飲んで亡くなったことを知り皇后を問い詰めます。
この時の皇后の発言
『私は罪など犯していない!息子を守って何が悪いの!』
という言葉に唖然です・・・。
息子を帝位に付ける為に数々の悪事を働いた皇后ですが、まさか自分を断罪するのが自分の息子だとは思いもよらなかったようです。
皇太子がこんなに意思が強く素晴らしい人物であるなら、もう少し序盤から活躍場面が欲しかったなぁ。
あまりにも当初の出番がなくて影が薄かったから、こんなに意思が強く決断力を発揮する姿に、違和感を感じてしまうほどびっくりしました!
まさに、このギャップに驚きなんですけど、それが想像もしない結果で面白さにつながったのかもですね!
そして、最後まで生き残り一番うまく立ち回ったと自負する趙無極も、勅命により部下の小栓子の用意した毒を飲みまされまさかの死を遂げました。
本人にとて、まさか・・・だったでしょうね。
『六扇門』最終的に申力行はどうなった?見逃してはいけない感動シーン!
第一皇子であることを知った申力行。悩みに悩み吹っ切れない様子が伺えましたが、皇帝との面会で、兄弟愛を発揮します。
第一皇子の存在を主張し皇太后の謀略により即位した簒奪者だと非難される皇帝の立場を守るため、
第一皇子の存在を否定。母は難産で死亡。自分は皇子ではないと言い張ります。
そして最後の問いに、
弟がいれば、誰よりもいつくしむ。
困難にあっていたら必ず助ける。望みとあらば、命も差し出す。
自分の願いは、弟の健康と天下泰平です。
この言葉に、二人して涙するのです。そして私も涙腺溢れました。
斉王を助けた罪で断罪を望む申力行を、皇帝は東廠という牢獄へ投獄することで彼を守るのです。
この5分が一番の見どころ!絶対見逃してはならないシーンです。
最後の感想。ハッピーエンドで終わらないドラマ『六扇門』
最後まで見て感じたこと。
少し話があちこちへ逸れすぎて、何が言いたいのかわかりづらいドラマに仕上がってしまった感があります。
はじめにあまりにもコメディちっくな場面が多く、事件の謎に注意があまりむかなかったせいもあるかもしれませんね。
しかし、物語を整理してみると沢山の伏線が張られていたなということがわかりました。
どちらかが勝つとかではなく、最終的には正義あるものが残り、悪はすべて成敗されたという意味ではハッピーエンドだったんじゃないでしょうか?
しかし、申力行と蘇溢清の恋は実らずでしたね。
最後、言亦冬に蘇溢清を迎えに行かせ、顔を合わさず遠くから見送ります。
父を殺した単青について嘘をついた蘇溢清のことが許せないのは当然かと・・・
恋愛要素はほぼないに等しいドラマでした。