国際派映画女優のチャン・ツィイーが、初ドラマ主演!ってことで、興味を持った『上陽賦~運命の王妃~』
製作期間4年、制作費170億円!?!!をかけた超本格的な歴史スペクタルドラマ!
どんだけ凄いんだろう・・・とおもって最後までみた感想
え?あれだけ熾烈な王位争いをしてきたのに、最後の最後は王儇の奪い合い・・・・?!?!
あまりにも情けない男たちの姿に、呆れて笑ってしまった。
はじめから最後までカッコよかったのは、蕭綦だけでしたね。
さて、そんな『上陽賦 〜運命の王妃〜』の最後はどうなったのか!
紐解いていきましょう!
Ⅰ『上陽賦~運命の王妃~』あらすじ
まずは、簡単にあらすじのご紹介
皇后を輩出し続けている琅琊王氏と長公主の間に生まれた王儇は上陽郡主の名を授かり、皆に愛され美しく成長する。成人の儀を迎えた王儇は、恋仲の第3王子子澹との婚姻を皇帝に願い出ようとするが、北西の辺境地からの急報にその言葉を遮られてしまう。その頃、北西の辺境寧朔の地では将軍蕭綦率いる寧朔軍が隣国忽蘭の侵攻を食い止め、死闘の末忽蘭王を討ち取る。かねてより忽蘭王を打ち取った者に王爵を授けると公言していた皇帝の言葉どおり、蕭綦は豫章王として冊封されることになり皇都へと向かう。一方、子澹との婚姻を夢見る王儇は皇帝との将棋の勝負に勝ち褒美として子澹との婚姻の許可を取り付ける。灯籠祭りの夜、王儇はこっそり屋敷を抜け出し子澹としばしの逢瀬を楽しむ。しかし、出先で子澹は何者かに命を狙われ、2人は見知らぬ男たちにその場を助けられる。実は、その男こそ王藺の招きで密かに皇都の城内にやって来た蕭綦だった。
引用:amazonプライム
花よ蝶よと皇帝の姪として皆に愛されのびのびと育った主人公の王儇(おうけん)が、王位を狙う陰謀や策略に翻弄され、様々な困難を乗り越えて成長していく様子が描かれています。
幼い頃から宮廷で一緒に育った馬氏、王氏、謝氏一族がいつの間にか反目し、叔父である皇帝や父親ににまで裏切られ失意に落ちる王儇ですが、政略結婚であり、まったく違う環境で育った蕭綦と心を通わせていくラブロマンスドラマとしても面白いです。
そんな『上陽賦~運命の王妃~』みどころをご紹介していきましょう!
Ⅱ-1『上陽賦~運命の王妃~』みどころはここ!膨大な製作費をかけたからこそ味わえる!撮影のスケールが壮大では半端ない!
まずは、かの国際的映画女優チャン・ツィイーが、初ドラマ主演となると、こける訳にはいかない!
人気実力と共に大御所のチャン・ツィイー様ですから!一流どころのスタッフが勢ぞろい!
だからこそなんでしょうか。
製作期間4年、そして制作費170億円がかけられたドラマだからこそ、日本でも各社の宣伝が半端ない!
期待値も上がり、見てみようかなと思う人も多いはず!
私もそんな一人だったりします(笑)
さて、そこで気になったのが制作費170億。それってどのくらいなんだろう・・・
映画の興行収入と比べてみました!
制作費170億円!それだけの興行収入があったヒット作品は?
映画の興行収入を求める計算式
興行収入= 入場料 × 入場料を支払って入場した人数
入場料2000円の映画を100万人の人が支払ってみた場合、興行収入は20億円となるのです!
日本の大ヒットした映画の興行収入の目安って30億円なんですって。
メガヒットした映画は、興行収入が100億円を超えます!
最近ですと、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編が、興行収入404億円!
いままでトップを走っていた「千と千尋の神隠し」(興行収入約316億円)を超える記録を出しています。
では、170億円のヒット作はなに?っと調べてみたところ、
ハリー・ポッターと秘密の部屋が、日本での興行収入173億円!
ハリポタくらい人気が出ないと、採算が合わないドラマってことですよね!
それくらい力もお金もかかった作品が、この『上陽賦 〜運命の王妃〜』なのです!
ハリーポッターを超える為に!170憶のゆくえはどこに!
1.出演料が高そうな早々たる俳優・女優のキャスト陣。
もちろん、主人公であるチャン・ツィイーの出演料が一番高かったに決まってますが、それ以外の配役キャストも早々たるメンバーだったのでは?
中国の俳優なので知らないキャストが多かったですが、それぞれの個性が光っており演技力が素晴らしかった。
私が気になったのは、どぎついキャラの王皇后様!
美しいとはとても思えない女優さんでしたが、見た目と中身が役柄にピッタリ!
王儇のパパ、王蘭も「三国志~司馬懿 軍師連盟~」で曹操演じた超ベテランさんでしたね。
敵国の皇子である賀蘭箴役のユアン・ホンも、今回はかなり野性的な雰囲気でしたが、いい味出してました!
主役級の大ベテラン俳優が、所せましと配役され、スタッフもベテラン勢が揃っていたようです。
2. 撮影場所が凄い!
宮廷内など、メインの撮影場所は世界最大規模でもある中国のハリウッドとも呼ばれる「横店影視城」で撮影。
『上陽賦 〜運命の王妃〜』の為に本物さながらの当時の様子が再現され製作された城や建物もあるはず。
そして、中国ならではの大自然を利用したロケが素晴らしかったですね。
砂漠での閲兵式やモンゴルでのデート場面など。蕭綦が罠にはめられた棟羽山での死闘なども凄かった。
中国ならではの広大な土地を余すところなく活用されている様子を見ることができます。
大自然の中へ撮影陣が出陣し、キャンプ撮影するだけでもどれだけの費用がかかることやら・・・
そんな撮影の様子を見てみたいものです!
3. エキストラの数が半端ない!
中国古代の攻城戦には目を見張るものが!何人エキストラ集めたんだろう。ざっと1万人以上いる気がする。
と思っていたら、総勢1033人のスタッフ、55000人のエキストラが動員されていました!
中国の国大きさと人口の多さは、日本のNHKドラマでは想像もつかない世界ですね。
去年見ていた『どうする家康』での戦いのシーンと比べると、時代が違うため戦術方法に差はありますが、エキストラが5万人を超えている!?!?!規模が全然違います!
日本で5万人が入るような撮影場所自体がおもいつかない(笑)
調べてみると、ちょうど東京ドームが55000人収容!
それだけの人を集めるにも、衣装をそろえて撮影するにも、膨大な労力と制作費がかかっていることがわかります。
まさに、4年の歳月と170億円をかけた歴史スペクタルドラマ!
心して見るべきドラマなのだと思います!
Ⅱ-2『上陽賦』2つ目のみどころ!あらすじが緻密で計算尽くされている!けれど・・・
お金がかかってるだけあって、あらすじに隙がない!
王朝における陰謀渦巻く覇権争いが古代中国の史実に重ねられ完璧なストーリーとして展開!
いろいろな場面で、ふとした疑問など伏線が張られているのですが、のちにそれが見事に繋がっていき、そういうことだったんだ!と納得させられる。
細微なところにも、しっかり理由づけがされているのがわかります。
脚本自体がとてもしっかり作られているんでしょう!
まさかというところで裏切りが?
黒幕は誰なのか・・
最後の最後まで息をつかせぬ攻防が続き、ぐっと引き込まれるストーリーに仕上がっているドラマだと思います。
が、しかしベテラン勢の役者がそろい過ぎた弊害か・・・
このドラマは、チャン・ツィイーの初ドラマ主演として企画された作品なので、キャストの選定に演技が素晴らしい早々たるメンバーを、チャン・ツィイー自らが選んでいます。
だからなのか・・・・年齢層が高い???
役柄を際立たせるためにも、個性を光らせる役者を選んだということもあるかもです。
そのせいか、序盤の10代設定の頃の王儇や皇子達が、むりして若い役を演じており違和感を感じずにはいられなかった。
チャン・ツィイーも、仕草や声の出し方で幼さガッツリ出してる感じはしたけれど、大人の魅力が上積みされちゃってるもんなぁ。
チャン・ツィイーの当時撮影した時の年齢を調べてみたのですが、40歳?!・・・が10代を演じるのは、それは無理があるのは当然だよね(笑)
年齢はごまかせない。
けれど、成人して様々な苦難を乗り越え成長した中盤頃からの王儇は、しっくりくるようになってきます。
はじめの10話ほどを我慢して見続けることができたら、ストーリーはとても面白いので最後まで飽きずに見ることができると思いますよ!
途中でくじけないことが大事です(笑)
ここで、ちょっと裏話
中国本土でも私と同じような感想を抱いた方が大勢?!いたようで、SNS等で様々な意見が飛び交った様子。
しかし、監督がインタビューで、途中骨折したのかな?怪我にもめげず、過酷な撮影を演じきったチャン・ツィイーの努力と胆力は素晴らしいとコメント!
その後は、応援コメントもぐっと増えたみたいですね。
実際に、撮影時の様子を知る仲間たちの声は、やっぱり説得力があり力強いものがあります。
Ⅱ-3 みどころ!国を守るために、壮絶な戦いに勝ち抜いた王儇、蕭綦の振る舞いがカッコよすぎる!
王朝における権力争いや陰謀がひしめく中、まさかの父親や皇帝・皇后の裏切り、そして幼少時に兄弟姉妹のように一緒に育ってきた皇子や姫、侍女たちの裏切り・・・・
信じていたものからの裏切りにもめげず、本当の信頼関係を政略結婚の相手である蕭綦と築いていく王儇。
とにかく蕭綦がかっこいいんだよね。
出しゃばりすぎず、自分を犠牲にしてでも自分たちの部下や民のことを優先し、王儇を愛し抜く。
最後の最後まで、ずっとカッコよかったです。文句のつけようがない!
チャン・ツィイー演ずる王儇も、正義感に満ち溢れどんな困難に会っても立ち向かう姿はかっこいい!
子律の反乱に対抗すべく、皇居からの脱出劇には手に汗握りました!
幼い頃からの子澹との結婚を反対され、政略結婚した蕭綦との王儇。
はじめはギクシャクしながらも、お互いのことを深く知るようになり蕭綦の深い愛情を受けて愛情と信頼関係を育んでいくところもみどころ。
とにかく、見ないことには始まらない!
二人のかっこいいさまをドラマで見るべきです!
『上陽賦~運命の王妃~』 気になるあらすじの最終回は!
幼い頃から宮廷で一緒に育った馬氏、王氏、謝氏一族がいつの間にか反目し、王位を狙って陰謀と策略を巡らす物語。
美貌と知性に恵まれ、皆に愛されてのびのびと育った王儇は、信じていた親族に裏切られ、政略結婚である蕭綦と心を通わせていく。
そんなあらすじのドラマなのですが、最終的には王儇を愛する男たちのアホさ加減(悲惨な運命)を感じた物語でした。
幼い頃両想いだった馬子澹。
王位に就いたにもかかわらず、国や民のことは顧みず王儇さえ側にいればいいという身勝手ぶり・・・
終始ため息がでるような態度で、情けなさを最大限に演出してましたね(笑)
最後はまさかの王藺が、龍袍をまとって出現。
王儇は、死んだとばかり思っていた父親王蘭がいきなり出現し、子澹を引きずりおろして玉座に座るのだから、驚くのは当然!
何がなんでも王位を手に入れる執着ぶり。
王儇のために王位を簡単に捨てようとするに馬子澹とは対照的でした。
そして、王座という権力と王儇の愛を得ようとして人生を狂わせた男がもう1人。
宋懐恩!
「蕭綦が持つものは俺も手に入れ、蕭綦が持てぬものも手に入れる」
まさかの懐恩が、最後の最後に王儇に皇后となってくれと求婚し蕭綦の立場を奪おうとしたのです。
なんという大どんでん返し。
そこまでしてでも、王儇がいいの?と驚く結果に・・・・。
しかし、最後には反乱を制圧した、かつての仲間たちに見守られて息絶えます。
懐恩も、王座と王儇への愛に狂ってしまい悲惨な運命をたどった男でした。
最後までみて思った感想
最後まで見て、思ったこと。
やっぱり、しっくりこない。
なにが!?
皇太子の馬子隆といい、蛮族の賀蘭箴といい、馬子律、宋懐恩もしかり、王妃である王儇欲しさに次々身を滅ぼしていく・・・そこに違和感??を感じてしまった。
王儇=絶世の美女
絶世の美女という割りには、いわゆるクレオパトラとか楊貴妃みたいな魔性の謎めいた色気を感じなかったんですよね。
美しいし信念をもって常に落ちついた対応が、凛とした姿と相まって素敵ではあったんですが・・・
国際派女優のチャン・ツィイーが演じた王儇では、視聴者を引き込むほどのカリスマ性を感じなかったんです。
正論ばかりを述べる姿に、『チャン・ツィイー=完璧でなければならない!』という演出側の押し付け感を感じてしまったのかも。
そして、最後、最終回の2話くらいの作りこみが少し雑さを感じたのは私だけでしょうか?
それまでの緻密に練られたストーリー展開が素晴らしいと思っていただけに、最後ちょっと残念に感じてしまったのが本音です。
しかし、総合して判断するに、少し無理な感は否めないけれど、あらすじ自体はとても面白く素晴らしい出来栄えであるので、一度は見ておくべきドラマだと思います!
最後はハッピーエンド
王儇を取り巻く奪い合いであった最終回でしたが、最後には蕭綦により反乱は制圧され、皇位は正式な跡継ぎである静のもとへ。
王儇と蕭綦は寧朔に戻り、懐恩と玉岫の忘れ形見である子を引き取り、身寄りのない家失った子供たちの親として過ごします。
そんな王儇のお腹には蕭綦の子供が・・・
様々な困難や障害で懐妊できない身体となっていた王儇に幸せが舞い降りたハッピーエンドでした。